花火野郎の観覧日記2023

観覧日記その6 8/5
酒田の花火 全国二尺玉花火競技大会

  
山形県・酒田市

    

カメラ席から会場の様子

二尺玉・標準審査玉
有限会社安藤煙火店
昇曲付三度変化芯菊先五度変化菊

新潟煙火工業株式会社
錦冠千輪

アルプス煙火工業株式会社
昇り曲導付
八重芯虹入り万華鏡

根岸火工有限会社
昇銀龍大輪五色千輪牡丹

有限会社伊那火工堀内煙火店
昇り曲導付
三重芯金閃大冠先黄点滅

株式会社紅屋青木煙火店
八重芯錦冠菊花模様咲き

阿部煙火工業株式会社
昇曲導小花咲八重芯金閃冠

響屋大曲煙火株式会社
昇小花十五段付
八重芯光のウェーブ

有限会社菊屋小幡花火店
里山の忘れ柿

スターマイン
奇跡のコラボレーション
2023Change!!

グランドフィナーレ「転生」
    
 昨年度も観覧を計画し、有料チケットも買ってあったのだけれど、大雨増水で、河口に近いこの大会の開催地で打ち上げ場所が浸水し、結局のところ大会そのものが中止になった。チケットは払い戻された。
 そして仕切り直しの今年、再び観覧に出かける。遠いからスタートが午前7時前。しかし現地指定駐車場には12時30分頃着いてしまった。車を降りると溶けそうな猛暑。熱中症警戒アラート発令の酒田市。東北日本海側、しかも海も近いのに打ちのめされるような暑さだった。近くにホームセンターとAEONがあったので、AEONに避難して待ち時間を潰すことにした。
 観覧場所までは2キロメートルくらい。しかし暑い。15時30分に開場なので、まずは三脚だけ運ぶ。お席(カメラ席)が決まっているのに早くから場所取りする必要もないが、昨今は熱中症対策か、とくに有料席会場に遅くまで入場させないところが多い。しかし指定入場口までの遠いこと。しかし入場するとチケットに区画番号が指定されていると説明されて、購入したカメラ席はすぐそこだった。もちろんカメラ席を買いながらも既に昨年観覧を決めていたのだから、会場外の撮影場所も検討してあった。しかし初めての大会なのでマイセオリー「初めての場所では正攻法」にならってまずはメイン会場から見てみようと考えた。
 このカメラ席。場所は選べないから向かい位置は仕方ないが「広い」。なんという広さ、幅も前後長も、三脚一本程度では寂しくて泣いてしまうほどの広さ。ひと区画はとんでもなくゆったりしていて、私が知る限り、撮影位置といい、広さといい、過去最高のカメラ区画だ。しかも指定駐車場付きだ。どこかの駐車場別料金で40,000円の使えないカメラ席とは大違い。4人で並んで撮れて三脚の前でテントを張って寝られるくらいのスペースだ。
 観覧場所を確認したのでいったん戻り、AEONで涼みながら休憩。機材は16時過ぎに運ぶ。日没の日差しがきつい中でのんびり開始を待つ。
 コロナでしばらく休止し、再開後は名称を改め、同時に全国初であろう「全国二尺玉競技大会」という新基軸を打ち出して大会の中心プログラムに据えた。たしかに二尺玉だけの競技会は初めてだ。私の経験では大量の二尺玉が放たれたのは秩父夜祭で二尺10連発というのがあってそれが初だ。数から言えば現在は桑名とか二尺が大量に放たれる大会はあるが、複数の異なる煙火店の二尺玉が一堂に会するというのはまず初めての試みかと。
 日本のすべての煙火業者が二尺玉を生産しているわけではないから、出品者は絞られるだろう。二尺を自ら生産できる業者は全国でも10数社。今回はスタート回ということで、実験的な内容でもあると思う。出品は8社。標準審査玉として地元の安藤煙火店が出品して9社となる。競技に加えて他のプログラムでも二尺入りのものがあり、合計ではプログラム全体で16発の二尺が放たれる。
 日本海に陽が沈むといよいよ開始が迫る。しかし目の前は広大な有料席なのにスカスカだ。暑いから着席が遅れているのかと思ったがそれから終了までスカスカのままだった。そういえば会場に来る途中で、カメラ席を除くすべての有料席の当日券販売をしていた。少なくとも会場で有料で見ている客はかなり少なめと感じた。
 オープニング後はすぐに競技に入る。二尺玉競技は、筒がけっこう遠いのか迫力、爆発の衝撃という点では、おとなしい感じだった。20号はおそらく600メートル以上は離れた設置だろうと思う。1発ごとに煙火店名、玉名、玉の現象などが語られ、打ち上げられる。競技は標準審査玉打ち上げ後、前半後半に分かれ4発ずつの披露だ。
 競技の間はスペシャルスターマインが挟まり、ここで酒田名物という水中花火が組み込まれていた。それがあるのは良かったけれど、会場前幅でワイドに展開かと思ったが、私のところからは一番遠い、上流側のごく一部でしか開花せず、「思っていたのと違って」少し残念だった。
 競技後はコラボレーションスターマイン。ワイド仕様で、斎木煙火本店、伊那火工堀内煙火店、紅屋青木煙火店(見たところ青木煙火は二尺のみか)が、1プログラムで共演という企画だ。全然別地域の煙火店同士が一緒に打ち上げるというのはなんとも贅沢というか凄い。この中で、堀内煙火と青木煙火は二尺玉を2発ずつ披露という豪華さだ。
 このコラボは凄かった。3煙火店が順に打つというのではなく、微妙に入り混じっていて、それでひとつの打ち上げになっていた。中間の間が開いた時点で青木煙火の二尺が単独で続けて2発上がり後半へ。ラストは堀内煙火の二尺が左右から2発同時打ちとなり終了。
 フィナーレの地元安藤煙火店による1,500メートルワイドは素晴らしかった。ラストに20号3発動時打ちが一際高く聳えて終了した。
 新生酒田の花火としては観客にどう受け入れられただろう。私は初観覧なので過去の大会と比較はできない。愛好家としては普通に満足だった。競技会形式を入れたことで一般客にはおそらくウケが悪い。それは大曲だろうとなんだろうと同じ。花火会場を埋め尽くす大半の観客にとっては、〇〇煙火店とか競技なんていうのはどうでもいいこと。とにかく花火がバンバカ上がっている方が反応がいい。それよりも見たところここでは競技より花火の上がらない時間が多すぎた。二尺玉の業者やどういう玉かの説明は丁寧でよかったのだけれど。それに加えて1プログラムあたりはすべてワイド仕様で相当な物量なのに、詰めて打てば30〜40分で終わってしまう内容を伸ばしすぎた感がある。プログラムの合間の繋ぎである酒田の観光案内だの、地元バレーポール部の紹介だのアナウンスがとにかく冗長で、それが間伸びしてしらけさせるのだと思った。一般ウケを考えると「花火の上がっていない待ち時間」を作るのは印象が低下する。ひとプログラムずつが豪華なのに合間の5分間さえ私でも相当退屈感を感じた。
 フィナーレ前に競技の審査結果がアナウンスされた。
 
優勝 大会会長賞
競技No.1 新潟煙火工業梶i新潟県) 錦冠千輪(にしきかむろせんりん)
花火師 小泉 欽一
 
準優勝 実行委員長賞
競技No.8 給e屋小幡花火店(群馬県) 里山の忘れ柿(さとやまのわすれがき)
花火師 小幡 知明
 
 渋滞してしまう、駐車場から出られない。そんな強迫観念で、観覧場所から全機材を引いての撤収は、猛暑もあって途中で倒れるんじゃないかというキツさだった。車にたどり着いたところで知り合いに挨拶されたが、口もきけないほど消耗していた。すみません・・・・。
 そして高速道路を運転中「こんなこと本当にあるのか?」と半信半疑だった。なぜなら花火終了時間から(車を出してからじゃなく)、ちょうど1時間。21時40分くらいに予約していた隣の鶴岡市のホテルに着いてしまったのだ。カメラ席の指定駐車場から出庫もスムースで、酒田ICまでまったく渋滞無し。おかげでホテルでのんびり疲れを癒すことができた。酒田市内に宿が取れれば良かったのだけれど、それは叶わず。鶴岡のホテルもずいぶん後になってようやく空きがでて予約できたのだ。
 おそらくコロナのせいもあって主に車で観覧に出かけるようになってからも含め過去最速の脱出劇だ。今年もこれまで紀北や野尻湖で普通に渋滞を食らっている。とくに紀北のそれは日付が変わっても伊勢市内にまでもたどり着けないほどの渋滞。それを思えば信じられないほどのスムースさだった。
 

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