花火野郎の観覧日記2017

観覧日記17 8/11
2017 うつのみや花火大会

  
栃木県・宇都宮市

 比較的近くではあるけど初観覧。今回は山梨県の株式会社マルゴーが打ち上げ担当の一翼を担うというので、それならばとこの日の予定を宇都宮狙いにした愛好家は少なくなかったと思う。私にしてもマルゴーが加わったということで初観覧を果たしたわけで。
 自宅からは車で1時間余りだが花火会場近くに最寄り駅が無いので、電車ならばJR宇都宮駅からのシャトルバス。それ以外はもうマイカーでしか行く手だてが無い。
 最初は主催指定のシャトルバス付きの工業団地にある大駐車場に入れようと思っていた。入庫は14時からなので、少し早めに着くと、40分も前なのに既に駐車を待つ車が路肩で大行列を成していた。この列に加わっている時に愛好家仲間からのメッセージに気が付くと、会場まで徒歩で行ける場所の駐車場を教えてくれていた。そこに移動するともう既に満車状態だったがなんとか突っ込む事が出来た。帰りの道が混まないか心配だったが、徒歩20分くらいで会場に行ける位置だったので良かったし、木陰が多くトイレも完備で申し分なかった。
 近くのメイン会場以外で観られそうな場所をぐるりとロケハンするが、午後もまわってめぼしい場所はとうに場所取り済み。車に戻るとそこには知り合いの愛好家氏達が大勢駐車しているのに気が付いた。木陰で椅子を出して歓談と飲食をしていたので歓談の輪に入ってしばらく涼しく過ごし、夕刻になって機材を運ぶ。会場は河川敷ということでカートが使えないかとカメラザックできたが、既に会場に場所取りした愛好家氏に聞くと、直近まで舗装されているとのことで、カメラザックをそのままカートにくくって転がしていく。
 会場河川敷は踏むのが申し訳ないくらい相当綺麗に手入れの行き届いた芝生だった。協賛してあったカメラ席はそこにあった。他の大会同様に各種有料席を販売していたが、カメラ席は今年初めて販売されたらしい。しかも他の席を売り始めてからしばらくして突然追加されたのだ。しかも追加当初は、「それがどこに設けられる予定か」が会場図にもどこにも記されなかった。赤川のそれのように瞬殺で売れても困るので販売開始日に「カメラ席が何処にあるかかわからないままに」購入した。位置的にダメなら一般席でもいいし。
 そのカメラ席はコーンとコーンバーで仕切られた区画で河川敷の一般席と招待席に前後に挾まれた位置で、打ち上げ場所のほぼ正面。場所的にも席まわりの環境も快適だった。打ち上げ中は、前の通路を有料席の客がうろうろしているとスタッフがカメラ席の前だからと注意してくれるほどで、快適だった。前後を幅広い通路と緊急車両の通行帯で挟まれているので誰に気兼ねなく三脚を伸ばせる。区画はゆったりして二人分の三脚や荷物は余裕で置けた。カメラ席は用意された区画の半分ほどしか売れていない様子だった。周辺の区画はここにも知り合いの愛好家氏が多く集まっていた。
 位置は良いが前方のメイン打ち上げ場所に対しての間合いは超接近戦で、常時16ミリの横位置。これで奥で10号を打たれると頭が少し切れるくらい。縦位置にすれば根本がギリになってしまうという間合い。後方の堤防道路くらいだと良いのだが、立ち入り禁止で、報道とか、電話屋の中継車が並んでいた。つまるところカメラは1台のみ。もともと担いで運ぶ気だったから1台1本でろうと思っていた。
 カメラ席で準備中それに気が付き、驚いてわざわざ写真を撮りに行ったのだが、花火大会会上ではよく目にするバルーン投光器、それになんとバルーンの餃子が乗っかっているではないか。円筒形のバルーンを皿に見立ててか、三日月のような感じで焼き目も美味しそうな巨大餃子が鎮座しているのだ。周りを見ると全てのバルーン型投光器に餃子が乗っていた。花火行脚を始めて永いが、これは始めて観てテンションが上がった。さすが日本一、二を争う餃子の街・宇都宮。食欲をそそられたが残念ながら見回した範囲には、餃子の露店が会場には見あたらなかった。
 カウントダウンしてオープニングのワイドスターマインから入るが、最初に冒頭に、いきなり、のっけから、オープニングワイドの合間に、さっそく二尺玉の3発連続打ちが入る。何度も観ているという一緒の区画で撮影した地元の知人によれば、毎回、このタイミングで打つのだと言う。それはしかし、観たいと期待してきた出し物の半分はわずか10分も経たないうちに済んでしまったことになるわけで、なんというかもう少し出し惜しんでくれてもいいかと思う。ところがこの日のコンディションは終盤で悪化してしまったから惜しんで最後に打っていたらクリアに観られなかったかもしれない。その意味では空の明るみが少し残った時間帯であるものの、さっさと視界良好のうちに消費したのは正解だったことになる。
 花火担当はアルプス煙火(2尺と8〜10号)、株式会社丸玉屋小勝煙火店、株式会社マルゴー。プログラムは詳細な物ではなく、第一部〜第3部 と大まかな物。その中でどういう玉を打つかなどは記載されていない。見たところ、第一部は3社合同(アルプスは2尺)、第2部とお絵かき花火。ことだま花火を丸玉屋小勝煙火、第3部がマルゴーという感じ。とくに丸玉担当分は多めではないかと思う。
 残念ながら最後のマルゴーパートの段階になってコンディションが悪化。メイン客席は完全風下になってしまった。打ち上げが始まり、やや経って風は北東方向に変わって左手前への向きに変わったが、会場下流側はそうとうな煙に包まれた。至近距離の目の前でマルゴーの煌びやかな星が豪快に打たれる至福の時間なのに上空はまったくよく見えなかった。
 河川敷から出る道が限られるのか、出口は大変な混雑だった。来た道を引き返して車に戻ると意外や東京方面の道路は空いていたので、さっさと積み込んで躊躇無く出す。やや先で工業団地の駐車場からの合流や時間の短い信号で30分ほど詰まったが、4号バイパスまでたどり着くと快速で帰れた。
 コンディション悪化が残念だが、当初は終日雨の予報だったのだから良くなった方だ。しかも宇都宮に向かう午頃は、8月に入って久しぶりの青空と陽光を浴びる事が出来て良かった(結局この日以降20日過ぎまでほとんど関東は雨の毎日だったのだから)。次回以降条件が良くてふたたび担当煙火業者が同じならまた観覧してみたい。
    

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