花火野郎の観覧日記2016

観覧日記その4,5 4/6,7
幸手市市制30周年記念 in 権現堂花火

  
埼玉県・幸手市

  
4月7日
 

  

  

   
 4月6日、夕餉を済ませてから車で10分ほどの幸手市の桜の名所「権現堂堤」の夜桜見物に出かけた。19時30分、車を出そうとしていた私の耳に、花火の音が。さすがにこの時期に自宅近辺で打ち上げ予定はないだろう、そら耳か、と思ったが耳が正しかったのは直ぐに証明された。権現堂方面に向かうフロントガラス越しにちょうどその方面に上がる花火が見えたのだ。いやー聞いてないよ。嫁様を伴っての夜桜見物なのでその晩はそのまま小一時間満開の桜を楽しんだ。平日と言うこともあり、土日の夜桜タイムに比べれば客は少ない方だが駐車場は満車に近い。夜桜のライトアップは午後10時頃まで行われている。
 花火野郎としては自宅近くで花火が在って知らないというのもちと悔しい。幸手市観光協会のHPを見れば「今夜花火が上がります」とだけあって詳細は不明だが見落としていた(その後この記念花火の専用案内ページとリンクが設けられたがそれは7日午後以降になってのこと。きっと初日の花火を観た近隣住民から相当の問い合わせがあったのでは?と考える)。その後知り合いの愛好家氏から情報がもたらされ、そこから検索すると地元(幸手市)青年会議所が主体となって市制30周年記念事業の一環として「幸手市市制30周年記念 in 権現堂花火」を開催すると言うことだった、周年記念だから今年限りということで、これまで毎年桜まつりに合わせて花火を打ち上げてきたわけじゃない。だからこの地に住んで結構経つけれど知らないのも仕方ないか。この日は一夜限りのことだろうときっちり見られなかったことはあきらめた。
 翌7日に情報を集めると、打ち上げ場所などが詳しく判ってきた。その最中でこの花火が4月6日から9日まで4日間行われる事も掴んで急遽観に行くことに。初日だった昨日は車窓から見送るだけだったがどうやら撮る機会がありそうだ。あらかじめストリートビューなどでロケハンし、だいたいの撮影位置を決めておく。なにせ近くとはいえ帰宅してから機材の準備をして出かけると19時30分からの打ち上げまで余裕が30分くらいしかない。初日は遠くから見たのと、現地に着いたかどうかで花火は終わってしまっていたので、号数や高さ、方角は不明だった。
 帰宅して最低限の機材を揃え車を出す。この日は朝から日中一杯本降りの雨。都内では花散らしの残念な雨になった。帰宅時には自宅近辺は止んでいたが天気のせいか現地権現堂の駐車場は前日とはうってかわってガラガラだった。私も打ち上げ時間の予報が雨だったのでこの日は方角や高さを見るだけでも良い、撮りは晴れ予報の8日と考えていた。もっとも雨天順延なので降り過ぎればそもそもその日は見られないのだが。権現堂桜堤の桜は満開を少し過ぎたくらいで雨にも持ちこたえてライトアップに映えていた。
 ストリートビューでロケハンしたポイントを2日分、2箇所を開始までの30分のうちに手早く確認。桜のライトアップ具合や梢の見切りをチェック。権現党の桜はどれも背丈が大きく拡がりの立派な桜ばかりだ。堤を歩けば幾重もの桜並木が織りなす遊歩道は桜のアーチやトンネルという規模ではなく、花房の位置はずっと高い。まるで巨大な桜花の天蓋で覆われているようで、しかも花房の密度も高く空が見えないほどだ。だから外から堤の上の桜越しに向こう側の花火を撮ると間合いによっては花火の下方が隠されてしまうかも。
 7日はメイン駐車場の一角に陣取った。晴れていれば日中も夜も車で埋め尽くされるそこは、桜方向に一台の車も無かった。こういう車の屋根が写らない機会は桜のハイシーズンにはあり得ないことなのでいいチャンスと考えた。問題は花火の出る方向だが、打ち上げ場所は権現堂調整池である「行幸-みゆき-湖」の調節池管理所付近とのことだが、上がってみないとわからない。設置場所を見に行く時間が無いので想定とカンでやる。
 花火開催のアナウンスが入り、打ち上げ時間は5分ほどと告げる。19時30分を少し過ぎて3号の単発から打ち上げがはじまった。んーそこか・・。立ち位置を10メートルほど南側にずらして撮影敢行。3〜4号単発と小さなスターマイン。時間にして10分間くらいだった。満開の桜と花火のコラボというのもなかなかない機会だからこれは嬉しい。ライトアップにしてもさすがに桜の名所で幸手市一番の観光スポットだけあって気合いが入っている。
 帰宅後地図で推定の発射位置と間合いを割り出すと、今日の駐車場ポイントからは350から400メートルくらいか。調整池の水門のとこあたりかな。
   
  
4月8日
 

  

  

   
 朝からよく晴れた翌8日、さすがに雨上がりの前日より客が多く駐車場も混雑している。昨日ロケハンしておいたもうひとつの場所から狙う。こちらの間合いも昨日と同じくらいだが、桜とカメラとの距離が倍くらい違う。カメラと桜の間に道路があり、国道4号と4号バイパスとの連絡路のひとつで上下線とも交通量もそこそこ。車のヘッドライトテールライトも露光しましょうか。昨日の撮りで打ち上げ場所の見当が付いたので、あらかじめ地図で立ち位置を割り出している。
 ライトアップは大光量で浮かび上がらせているメイン駐車場と似た感じ。ロケハン時には暗めだったがそれは今回の前景となる位置の臨時駐車場を使うほどの客が居なかったからで、今日はその駐車場を照らすライトも相まってそうとう明るい。カメラと道路の間は田圃。真っ暗。立ち位置は舗装された細い農道上。
 花火が打ち上がったのを観て5メートルほど位置を微調整して撮り始める。調整距離が前日の半分と正確になってきた。花火構成内容は前日と若干違っていたが10分ほどの打ち上げ時間は変わらない。風向きも南西方向と左奥方向に流すいい具合で、桜とのバランスや花火の高さ感もこちらの方がいい感じかな。
 花火が終わって帰る客が多かったのか駐車場から車を出すのに少し時間が掛かった。桜の向こう側の菜の花畑越しにも撮ってみたいが、ライトアップされた菜の花は光源にもよるが凄い色に写る、という経験があるのでなかなかに怖い。むしろライトアップ圏外の菜の花畑で自家ライトアップやストロボを焚いた方がいい色になるかも。
 記念事業ということだが、予算の都合がつけば花火を毎年の恒例にしてはどうかと思う。祭り期間中の土曜か日曜の一晩限りでもいいと思う。夜桜に花火もまたひとつこの名勝地の名物になるに違いない。
 

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