花火野郎の観覧日記2011
観覧日記その5 7/26
第45回 葛飾納涼花火大会
東京都・葛飾区
平日に開催される葛飾の花火へは近年では仕事帰りに向かうのが当然のようになっている。仕事を定時で終えて、決まった経路で最寄りの金町駅に向かうから、駅への到着時間もあまりブレがない。つまり例年より遅く到着しているわけではないのに、今年は高架のホームから改札のある階下にすんなり降りられないほどの混雑ぶり。階段は人で埋まっていた。自粛やらで花火大会中止の多い東京都、稀少な花火を待ちかねたように群衆の中には華やかな浴衣姿の女性ががあちらこち目に着く。柴又側に出るやや長い通路も人が溢れている。駅員が配っていたプログラムをその通路で受け取り、ようやく構外に出た後は飲み物を買ってから新葛飾橋を渡って対岸に向かう。その橋の葛飾区側の付け根にはいつものようにカメラマンが多数待機していたが、驚いたのは打ち上げ場所から遠く離れたその辺りの河川敷や堤防斜面にももうかなりの観客が座り込んでいたことだ。そこは定番撮影スポットとしてカメラマンは目立つものの花火からは遠いので一般客はもっと帝釈天寄りまで接近するからだ。するともう打ち上げ場所寄りは座るような場所がないのだろうか?
中止が相次いだ東京都の花火大会の中で、数少ない開催地とあってかこれまでにない人出を感じる。これは帰りの各最寄り駅はどうなることかと不安になる。金町でこれだから京成の柴又駅の方はどれほどの大混雑になっていることか。
対岸の河川敷は空いているものの、打ち上げ場所を正面に見るあたりまで足をすすめるとやはり客が多くなっていた。堤防道路を私のように金町側から歩いてくるのではなく、矢切側の地元の客や車で乗り付けた客がぞくぞくと堤防を超えて河川敷に入っている。
警備本部が置かれているあたりは、堤防下に昔はひとつも無かった露天商が軒を連ね、堤防道路への出入りの客も多く一番混雑している。
今夏はそこまで進まずにちょうど打ち上げ列が川を挟んで正面に見える辺りに三脚を構える。既に両サイドもかなりの数の三脚が並んでいた。持参した28ミリではやや画角がきついかな、と感じたがみちみちに撮るのも久しぶりだから良いか。三脚群の中には多くの知り合いの愛好家の姿も見られた。
ここのところ毎年花火がすっ飛ばされるほどの風に見舞われることが多い葛飾だったが、今宵は南風でいくぶん穏やかなようだ。
無事に開催とはなったものの短縮プログラムで物量も減っている。スタートは19時20分。終了が20時ちょうどと例年より20分ほど短い。いつもなら20時過ぎからが佳境に入るのだが、まず開催されただけでも良しとするか。
今期はどの花火大会も「震災復興」や「がんばれ日本」などを掲げている。それは全体テーマであったり、数あるプログラムのひとつに設定されている場合が殆どだ。ところが葛飾区は、6ステージあるプログラムの全てが「震災復興」仕立て。区をあげて被災地への応援をしよう、というのは理解できるが、震災も津波も無かった葛飾区が、全プログラムでそれをやるというのは驚かされる。プログラムのタイトルと内容を書いた文章の中でいくつの「震災」「復興」の言葉が使われていることか。自分的には開幕冒頭のプログラムでのみ「祈りの花火」を打ち上げ、被災地を想ってそっと手を合わせたりすればよいのではないかと考えている。
短縮大会だからデジタル一眼でも良かったが、玉村の時のフィルムが中途でカメラに残っていたので撮りきってしまうためにフィルムカメラ。仕事帰りなので1台こっきりだ。位置的にはちょうど打ち上げ幅に相対しているくらいなので縦位置で目一杯の幅になった。レンズは前述のように28ミリ一発。フイルムなので今夜もステージを繋ぐ単発パートや、単機のスターマインなどは眺めているだけにして消費を節約。それでも思わす性分で釣られて撮ってしまいそうになるだけの内容と花火であるのはさすがだ。
花火が始まるとううむ、なかなかのみっちり感。例年だともう少しハスに相対するが、こちらの川縁に連なる柳の木の背丈が伸び、対岸の打ち上げの根本を広範囲に隠してしまうようになっている。それを避けて設置の見通しが良い場所を選ぶと真っ向勝負になっていたのだ。今後はさらに一段広角側も用意しなければなぁ。
時間を稼いでいるのか2発3発と銀牡丹をだらだらと売って続けたフィナーレは時間をかけたので余計に煙が溜まってしまったし締まりが悪かった。例年の空中ナイアガラ風にまとめて打てば終了感が出るのに何かあっけなかった。恒例のデジタルスターマインもそれらしい仕立てでは打たなかったし、全体に確かに規模縮小短縮という感じの内容だった。だから節約しなくても結果としてそれほど多くのカット数にはならなかったと思う。
客が多いのか歩みが進まず、仲間と共に金町駅ホームに上がるまでに1時間を経過して21時になっていた。
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