花火野郎の観覧日記2009

観覧日記その3 5/9
くずうフェスタ花火大会
  
栃木県・佐野市

 雨で順延し、かなり寒かった昨年に比べると5月本来の好天に恵まれた。
 買い物などをしてから車を向けるが、とくに渋滞などもなく昨年よりさらに早く着いてしまった。途中の佐野インターチェンジも土曜だしさぞかしアウトレット渋滞がと思いきや出口はガラガラ。
 現着して準備中の露天商が連なるメイン観覧場所となる道を通ると、露天商の合間からいつもの撮影場所が見通せるが、昨年より早いお着きにもかかわらずなんと既に縦列駐車が!その縦列の後に付けて駐車すると、水田脇の農道には早くも三脚の壁が出来始めていて仰天した。昨年は花火大会だけ翌日順延したせいで日中は人影もまばら。このところ毎回観覧場所としているこの農道にも駐車した車どころか人通りも殆ど無かった。それが既に5〜6台の車の先客がいて、それ以上の本数の三脚が刺さっていたのだ。こちらもあわてて三脚を連ねると、既に見知りの愛好家諸氏が歓談中。車に引きこもっていた昨年と違って陽気もよく野外での歓談も心地よい。
 いくつか他の撮影候補地もチェックした上で最初の位置に決める。葛生フェスタとしてはメインのイベントは近くのアクトぷらざという施設で行われていて、日中はほとんどの来場者も車もそちらに集まっている。合併して佐野市となりイベントの名が改まっても、イベント自体は旧葛生工業山神祭のままだ。花火会場近辺は我々を除けば忙しくしているのは煙火業者と露天商くらいで、まだ一般客の場所取りも始まっていない。
 少し遅い昼食を済ませた後は、かつてを知ったこの場所ではロケハンもやり尽くしているのでただひたすら暇である。結局車に引きこもって携帯ゲーム等をして時間つぶし。
 このところ毎度花火の前景に田植え前の水を張った水田を入れて、夜店と花火の反映を狙っているので、この構図の絵は観覧記を通して良く知られるようになったようだ。しかし水田の様子も毎年違っていて、今年は何か泥かなにか淀み、すっきりと鏡のような綺麗な水面ではないのが残念。在るモノを利用する撮りでは贅沢は言えない。もう少し間合いを取ると人の畑の中などに立ち入らなければならないので風向きなども関連するが、夜店や人通りも入って花火に相対する向きも間合いも良くて、という撮影場所としてはなかなか良さげであると思う。私よりもっと古くからこの大会を撮影している仲間の話では、遥か後方の山の展望台から撮っていたらしいが、そこも樹木が伸びて視界が悪くなって使えなくなったらしい。
    

   

   

   
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 18時を回ってから機材を運ぶ。風は予報とは反対に北風気味。右奥から斜めに差し込み気味に吹いている。
 予定の19時30分をやや過ぎてオープニングは担当煙火店提供のワイドスターマインだが、結局これがこの晩最大の打上になってしまった。ラストなどは千客万来、商売繁盛の佐野プレミアムアウトレットの提供にも関わらず、その規模と盛況ぶりを反映したとはいえずいささか控えめか。もっとも合併して同じ佐野市内同士になったからで町のままならアウトレットは協賛することもなかったろう。その意味ではありがたい協賛に違いない。
 プログラムは特別連発とスターマインの繰り返しが主軸になっている。それぞれの演目の数が相当多く、いくつかを束ねればもう少し時間が短縮出来ると思う。一社でやっているのだからどうしても似た構成のスターマインが繰り返される。おそらくは全体量としては昨年比でも少な目だと思うが、それならば玉内容の同じスターマインは同時に2箇所打ち、3箇所打ちにまとめればボリュームが出て見栄えも良いと考えるが、スポンサーからみの色々思惑があるのだろう。
 特別連発は早打ち的な単発打ちといえる。私を含め周りの写真愛好家諸氏を眺めても、この時はフイルムやメディアを節約して見物するに止めている方が多いみたいだった。今夜は見知りでしかもそれなりに各地で花火を観覧して経験を積んだ方ばかり。そのせいかプログラムの各所で悲鳴やら爆笑やらに包まれ、なんとも和やかで楽しい晩だった。ところどころでプログラムのタイトルなどから我々が勝手に誇大妄想するものと実際の打上との落差が凄くて爆笑になってしまうのだ。もとよりフォトジェニックではあるけれど、高品質、高純度の花火を期待するならばそういう花火大会に行けば良いのだ。
 ここではこれまで28ミリ一発という撮りだ。それでは時に全てを丸く収めるには厳しい時もある。しかし意図としてはそれほど規模の大きくないこの大会では、少しワイドに打った時、上下左右が見切れるくらいに撮らないとこぢんまりした感じを煽ってしまうからだ。あと本日は水田の反映が美しくないので、下方は切り気味にフレーミングした。
 本日もフイルムとデジタルカメラの2台体勢。どちらがメインというでもなく同時に撮るのだが、ウェイトはコストのかからないデジタルカメラ寄りで。一眼レフタイプのデジタルカメラを手にして一年以上経ち、デジタルでハイエンドに処理するにはPCはともかくモニタやプリンタなど機材が完備しているとはいえないものの、あれこれ模索しながらようやくデジタルカメラを駆っての花火撮りも慣れて全体像が見えてきた。
 思えばこの葛生はデジタルカメラと縁があって、カメラ誌の原稿を書くために借り出したデジタルカメラで撮影したり、テストしたりもした。時期的に4月末から5月中旬くらいの近場の花火大会がそういうことをするに便利だったせいもあるし、写真的にも葛生は絵になるからだ。
 それでデジタルカメラの印象をひと言で言えば「世話のやける子」。適当で曖昧な操作を許してくれないし反応もクリティカルだ。それが要するにデジタルらしいというところだが、しなかったことは反映されないどころか重大な結果になる。ドライだ。フイルムにはそれ自体に個性や柔軟性があるけれど、デジタルで画像が作られる過程ではそれがない。それでもおや、これは!というくらいデジタルカメラの特典もあるのでいろいろ期待したい。
 爽やかだけれど陽射しの強かった日中とは違って、さすがに夜はひんやりしていた。気温が低いというより湿度が上がった感じでプログラム用紙が湿気を吸ってよれよれになっていた。交通規制で少しだけ町中で詰まっていたが、じきに抜けて快走して帰る。
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