東京湾大華火祭(東京都・中央区)
ベイエリアを彩る東京都内最大級の花火大会
開催日時 毎年8月第2土曜あたり
打上場所 東京都中央区晴海埠頭沖海上
問い合わせ先 中央区コミュニティ振興課 TEL 03-3543-0211
概要
東京湾大華火祭は、東京港にレインボーブリッジが建設される以前の1988年にスタートした。以降お台場エリアの発展と歩みを揃えて回数を重ねてきた。この間メイン会場ではバブル経済期を頂点にアーティストを招いてミニコンサートが開かれたり花火とのコラボレーションが様々試みられたが、それは観客が望む姿ではなく結局花火それだけを楽しむという現在のスタイルに行き着いた。花火内容と使用できる玉の大きさ、集客数からもベイエリアを彩る東京都内最大級の花火大会といえるだろう(写真右・現在は観覧場所として開放されていないレインボーブリッジから一望。無数の屋形船が浮かぶ)。
打ち上げはメイン会場とされる晴海埠頭の突端からの小型煙火とその沖合い海上に配した打ち上げ台船三隻(うち一隻は15号専用)からの四箇所で行われている。台船は東京の二大煙火業者による競演となり、ときに競い掛け合い、呼吸を合わせての途切れのない打ち上げが飽きさせない。
開始・終了時間が比較的早い東京湾では、後は帰るしかすることのない晴海メイン会場よりも、花火前後にひと遊びできるお台場海浜公園の人気が高まり観覧客が増えている。打ち上げ場所から最短でも1.5キロメートルと遠花火領域であるので、レインボーブリッジや夜景とともにショッピングやデートの合間にちょっと花火が観られれば良いという雰囲気派の観客向きといえる。交通手段である「ゆりかもめ線」は開催時間が近づくに連れて大混雑するのでお台場エリアで観覧するつもりなら午頃には渡っておいた方がよい。
観覧場所別ガイド
現在の主要な観覧・撮影場所をガイドしよう。日の出協賛席、竹芝は花火に対して90度横方向で2つの台船が重なってしまうため、写真的には不向きで最初から除外している。また芝浦埠頭は主に港区民だけが申し込める招待席となっているため除外。また周辺埠頭、港湾施設の全ては立ち入る場所がない(禁止)のでロケハン等も無駄であると明記しておこう。打ち上げ場所をとりまくこの一帯で、一般観覧客が許可された場所以外で海際の岸壁に立てる場所はまず一つもない。2000年前後にはレインボーブリッジ遊歩道からの無料観覧が可能だったが、現在は開催時間中はその前後を含めて閉鎖されている。
晴海主会場
アクセス 都営大江戸線「勝どき駅」から約15分。東京メトロ有楽町線「月島駅」から約20分。東京メトロ有楽町線「豊洲駅」から約25分。
「臨時」バス東京駅八重洲口−晴海埠頭。「東12」東京駅八重洲口−月島駅−晴海埠頭。「都05」東京駅丸の内南口−銀座四−晴海埠頭。「都03」四谷駅−銀座四−晴海埠頭。
「ほっとプラザはるみ入口」又は「ホテルマリナーズコート東京前」下車
主会場のある晴海埠頭は、かつて国際見本市会場と呼ばれた国際展示場だった。現在はそっくりその機能はお台場のビッグサイトや幕張メッセに移って当時の展示用の建物はひとつも残っていない。
国際展示場だった頃からこの不便な晴海埠頭への主たる足は東京駅北口から出る臨時バスや都営バスだった。地下鉄有楽町線・月島からの徒歩。または東京駅などからタクシーで晴海まで来るしか無かった。東京湾大華火祭が始まってからも交通の便に関しては代わり映えしなかった。さらに国際展示場の機能が無くなったものだから花火大会が終了しても、晴海埠頭にはアフター花火を楽しむような施設は一切無く、観覧客はただ帰るしかすることがなかった。それを一変させたのは2001年4月にオープンした晴海アイランド トリトンスクエア。ショッピング、飲食、住居、医療などが充実した複合施設で、混雑時の時間シフトに使えるようになっている。この施設のオープンに先駆けて地下鉄大江戸線も全線開業し、より主会場に近い「勝ちどき駅」を得た(すごく近いわけではない)。
晴海会場は主会場、第二、第三、ほっとぷらざと開始当初の4倍近くの収容人員を誇る。実際は主会場ならびに第三会場に隣接して一般観覧客には無縁のVIP特別席があるので占有面積はさらに広大だ。
現在はさらに協賛者席として日の出埠頭、豊洲公園などが用意されている。豊洲公園は打ち上げ場所から3.5キロメートルは離れたもっともどっ外れの位置でしかも橋の向こう側に上がる超遠花火。ここは有料で売るに値しない悪い席だ。しかし有楽町線・豊洲駅には極めて近いのでさっさと帰りたい方には向いているだろう。
収容人員が増えたので当然ながら終了後の混雑も数倍になった。公共交通機関を使うよりは銀座辺りまで一気に歩いてしまった方が早く帰れる。
花火に一番近いメイン会場が入場券が必要とはいえ、無料観覧場所で、3.5キロメートル離れた豊洲公園が有料席とは納得がいかないが、晴海主会場が事実上、中央区民の招待席だと考えるとわかりやすい。
晴海主会場は台船2隻に正面に相対しており、真正面から観られる唯一の観覧場所だ。しかしながら毎年風下気味であるのが難点。
観覧場所確保にはまず、入場前の行列を克服しなければならない。入場券があってもエリア内の場所取りは行列の先頭からの先着順。一般の少しでも前の方で観たい客は列の先頭に陣取ってダッシュするわけだ。すでにブルーシートが敷き詰めてあるのでここでは敷物の用意は不要だ。撮影には晴海主会場にほとんど客が入った状態での最後列、本部席テントに近いあたりが好適。位置関係もさることながら座って観ている観客の一番後ろなら立って撮っても文句は言われないからだ。また前に出るほど埠頭を囲む海際の立木が邪魔になって、レインボーブリッジ方面を隠してしまう(上空の花火には支障がない)。
レインボーブリッジを背景として少しでも入れる場合は主会場の豊海埠頭寄り(花火に向かって右側の端)に立たねばならない(写真上。ブリッジと花火、前方観客の具合はこのようになる。ちなみに上部は15号)。豊洲側だと芝浦主塔の一部しか入らない。ここは数多くの大規模な仮設照明が配置されているのでそれを避け、仮設トイレや出入り口に伴う人の流れも見て立ち位置を考慮する。
使用レンズは標準ズームの範囲内。正面位置では台船2つが相当離れているため。縦位置では左右がやや離れすぎ、横位置では玉が大きくなると上が苦しいという微妙な画角。スターマイン系中心の中盤過ぎまでは横位置がいいだろう。埠頭先端で行われる小型煙火系も全て横位置。15号と終盤の10号打ちでは縦位置でないと入りきらない。
お台場
アクセス ゆりかもめ線、お台場海浜公園またはお台場下車
第一回目の東京湾大華火祭が初開催された当時のお台場はどうだったのかというと、海浜公園一体はだいたい現在の様相で、鳥の島から手前の砂浜までの海面にはとりどりのウインドサーフィンのセールが浮かんでいた。どこか地方ののどかな海水浴場といったひなびた雰囲気だったのが今では懐かしい。なぜなら海浜公園の南西側、現在のフジテレビやビッグサイトがある辺り一帯は見渡す限り何もない埋め立て地で、夜になれば真っ暗だった。唯一この時に既に建っていたのは船の科学館だけだったからだ。今では東京港のシンボルとなっているレインボーブリッジは、1987年着工(竣工は1993年)でこの花火大会がスタートした年にはまだ影も形も無かった。第三台場脇の最前列まで行くとその建設のための工事用仮設道路や足場のような物が造られているのが見られた(写真右・第一回の様子。画面下部に工事用仮設橋が見える。一番上は7号)。現在の港陽小・中学校もシーリアお台場もなにも一切が存在しなかった頃の話である。
当初、海浜公園の南側(裏側)の埋め立て地は東京湾大華火祭のための臨時駐車場にあてられていたが、けっこう集まる車は多くて、出口が一箇所のため終了後は駐車場から出るのに苦労した記憶がある。
第一回目は第三台場脇の海浜公園の一番打ち上げに近い場所で観覧した。観覧している者も少なかったが、そんな場所まで(メイン会場でもないのに)スタッフがプログラムを一人一人に配りに来たのには驚かされた。当時撮影のために車で各埠頭を巡りロケハンしたが、あらゆる場所に揃いのTシャツを着たスタッフ(アルバイト)が配置されていたのは驚いた。バブル真っ盛りの頃とはいえもの凄い運営人件費であったろう。
こうして開始当初のお台場は、晴海主会場よりさらに何も無かったのだが、現在に至っては晴海とお台場では付帯施設の充実度はかなりの差がある。
花火が始まる前も終了後も、いくらでも遊び、時間をつぶす施設もお店も揃っている、ということでお台場はメイン観覧場所を凌ぐ最大の観覧場所になった。花火はそれを間近にがっつり観たいという観覧客ばかりではない。遊びのついでに少し観られれば遠くてもそれでいいという客も多い。そういう客はお台場を選ぶ。現在の晴海に比べてもショッピング、飲食、映画、遊戯施設と花火の前後を楽しむ施設は桁違いに充実しているからだ。
どうせお台場も終了後は容易にゆりかもめに乗れるほどの混雑ではない。それなら混雑が解消されるまで食べたり遊んだりできる場所の方が良いに決まっている。
お台場の観覧は、海浜公園の砂浜エリア一帯と付帯施設のボードデッキとに分かれる。もちろん砂浜の方がゆったり出来る。トイレも完備しているし待ち時間には困らない。その反面、制限区域、立ち入り禁止エリアも多く設けられて、お台場であるならどこのどのような場所でも自由に場所取りして観られるというわけではない。
一番花火に近づいた場所でも1キロメートルは離れているお台場は撮影するにはかなり遠い。第三台場並びの最前列でさえ普通に5号入りのスターマイン系では、縦位置で70ミリ以上の望遠領域になるくらいで引き寄せないと画面一杯に花火が入ってこない。
開始当初は遠くても素通しで花火が観られたが、今はレインボーリッジとそこから延びる首都高速道路、ゆりかもめ線の高架道が壁になる。もちろん立ち位置によってはブリッジがぜんぜん入らない場所もあるが、今現在写真にするとしたらレインボーブリッジを前景に意識しないカメラマンは皆無だろう。もしこれを意識しないなら遠いお台場で撮る意味はなく、他のもっと花火に近い場所に行けばいいのだ。むしろブリッジや首都高速道がまったく前を横切らないで開始当初のように素通しで海面と花火と対岸の夜景が写せるならむしろ絵になるかもしれないが、それはもはや叶わない。
ブリッジを入れたとしても、距離があるためブリッジの主塔を超えて高く上がってくる花火は少ない。アクアシティやその前に拡がる海岸エリアからでは、手前の台場主塔を超えるのは10号以上で開花位置が主塔のやや上空。花火全体がブリッジの上に出てくることはない。
台場からの撮りは必ず都心方向にレンズが向く。東京タワーや新橋、銀座、東京駅といった中心部に向くため露光時間が長くなりすぎないように注意したい。
ブリッジはライトアップされているため、思った以上に速く露光される。花火の背景の夜空も快晴であっても街明かりの影響をすぐに受けるのでコントラストのよい鮮やかな花火を撮るには長くなりすぎないことが肝心だ。
豊海運動公園
アクセス 都営大江戸線「勝どき駅」から約10分。 東京メトロ有楽町線「月島駅」から約15分。 東京メトロ日比谷線「築地駅」「東銀座駅」から約20分。 都営浅草線「東銀座駅」から約20分。 バス 「都04」東京駅丸の内南口−銀座四−豊海水産埠頭 「月島警察署前」下車 「門33」亀戸駅−門前仲町−豊海水産埠頭 「月島警察署前」下車
かつては豊海水産埠頭の一番先端でも観覧可能だったが、現在は立入禁止となっている。一般客に立ち入りが許されているのはこの埠頭では豊海運動公園だけである。
ここは狭いため場所取り激戦区であるし、ボランティアの大会スタッフ自らが1ヶ月前2ヶ月前といったところで場所取りしてしまうくらいだから、当日行ってもどうにもならない。しかも海側の視界が開けている場所が限られているため余計に激戦である。
ここの欠点は高確率で風下になるということ。まず10回開催したら9回は風下である。東京湾大華火ではたいてい風は(台風その他の異常気象でもなければ)レインボーブリッジ方向から吹く南風で晴海主会場も風下気味。したがって豊海は完全に風下になる。
という欠点ばかりでなく利点はレインボーブリッジを背景として入れる場合、許可された観覧場所では豊海が最適であるということ(写真左)。もちろん撮影には、海面が見えるような位置を確保しなければならず、かなり困難を伴う(まず当日では無理)。
レインボーブリッジを入れての撮りはまず横位置で決まり。一眼デジなど横位置での天地が足りない縦横比の画角では10号系は厳しくなるので、やはり大玉は縦位置としたい。使用レンズはここも標準ズームの範囲内。
晴海と豊海では都心方向にレンズが向かない位置であるため、街明かりを気にしての露光時間に神経質になる必要は少ないと思う。ただしブリッジ方向が曇り空の場合は、空が直ぐに乳白色になるので注意したい。
周辺ホテルの花火観覧プラン
毎年お台場を含めて周辺ホテルの花火観覧プランが売り出されている。しかしながら、それぞれのホテルの場所を地図で確認すればわかるように打ち上げ場所から500〜700メートル圏にはひとつも無い。全てのホテルはキロメートルの単位で花火から離れている。部屋から花火が見えるとってもそれは完璧な遠花火で、花火を視界一杯に楽しみたいという観覧客にはずばり向いていない。撮影も全て望遠レンズ系になる。
雰囲気として部屋から少し花火が楽しめればそれでいいというデートとか混雑を避ける家族サービス向けといえる。
ちなみに最も近いホテルは日航東京(お台場)で2.5キロメートル離れている。
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