全国花火競技大会 大曲の花火(秋田県・大仙市)
これが煙火芸術の最高峰。一生に一度は見たい珠玉の花火大会。
開催日時 毎年8月第4土曜日
打上場所 雄物川河川敷
問い合わせ先 大曲市商工会議所 TEL 0187-62-1262
概要と観覧場所について(桟敷客以外の一般向けガイド)
競技花火大会としては日本最高峰、最高水準の花火が鑑賞できる、もっとも権威ある花火大会だ。良い花火とはどういうものか?火花と煙火芸術の違いは何なのか?その全ての答えがここにある。
残念ながら近年は団体客を含め、観覧客の異常なともいえる増加には現地もお手上げ状態。元々は競技大会という性格からも目の肥えた本物の花火好きが地元客をはじめとした観客の大部分だった。しかし現在広大な桟敷席を埋めるのは旅行会社が大量に送り込んだ観客ならぬ「観光客」であり、大曲の地を訪れるのは「有名な花火大会と聞いた」からであり、もとより花火にも作家にもましてや競技会形式の花火大会であることにもなんの興味も知識もない方々ばかりである。花火内容よりもツアーの待遇や食事内容に文句を言う客や花火観覧に対し余所行きのハイヒールを履いてくる、雨具など何の準備もしてこないなど呆れた客が殆どとなった。
しかし客の質が落ちてもそこで打ちあがる花火の質の高さだけは揺るぎない。花火が本物の輝きを持っている限り、きっと酔狂な客にもその神髄が伝わることだろう。その証拠に花火の真価に胸を打たれた多くの客がリピーターとなっている。出品業者は指定枠制をとっており、毎年実力のある全国27煙火業者に指定(2007年度)されている。そのため殆ど顔ぶれが変わることはなく、高い水準を保ち続けている。
観覧場所は雄物川を挟んでの河川敷(写真左・11時頃。大曲橋から下流側の桟敷後方の河川敷を見る、テントとタープは日よけのため、ここで宿泊は不可)である。花火内容は最高であるが、観覧事情は極めて悪化の一途を辿っている。とくに一般観覧客にとってはまともに正面で見られる場所は極めて少なく、また2006年度は当日以前の場所取りはおろか河川敷内への立ち入りも当日まで禁止となった。打ち上げ場所正面は河川敷、ならびに土手斜面のほぼ全域が大規模な団体優先の前売り桟敷席となっている(2006年の例。図版参照。2006年度の観覧席事情詳細は こちら)。会場中央に位置する桟敷A席に至っては上流から下流までの総延長が1.2キロメートルという巨大なものである。2007年度はさらに上流側に1マスあたりの面積が大きい団体専用桟敷が拡張して設けられる。このため上流側の一般席はさらに削られることとなる。有料のA、C、P席券を持たない一般客は有料席以外の河川敷と一部の堤防斜面しか観覧場所はない。2004年に一部に有料席が設けられていたものの、ほほ全域が自由な一般席であった堤防のり面を収益最優先に団体売り優先の大規模有料C席にしたのは一般観覧客にとって極めて被害甚大な変更であった。2006年度はさらに堤防のり面の有料席を拡大し上下流の両橋間はほぼ全て有料席となった。
下流の姫神橋ならびに上流の大曲橋サイド(2007年度は団体専用桟敷新設で面積縮小)の河川敷に比較的広大な一般席があるものの、いずれも花火に対してはかなり横位置で(ワイドで打つ大会提供花火が真横)しかも下流側に至っては相当の距離が離れている(花火打ち上げ場所から1キロメートル以上の場所もある)。
この有料桟敷席はほぼ全量が団体優先の前売りであるが、2006年度に新設されたP席(ペアー席=2人用)のみ当日売り分として200席を大曲駅頭と河川敷で販売した。またA、C席の個人向けの販売もあるが、桟敷全体量の僅か5パーセントとあくまで団体売りを優先した割り振りである。個人向け桟敷販売は従来は大曲現地で徹夜の行列をして買い求めるしか方法はなかったが、2007年度より電話受付による販売を始める。それでも観覧のために有料席エリアに座るためには桟敷席券付きの観覧ツアーなどに予め申し込むのが賢明で確実である。また価格、ならびに取引など自己責任となるがネットオークションなどでの販売もある。無計画に「大曲の花火が良いらしい」ということだけで、ふらりと会場にやってきても花火から遙かに遠い下流側の端っこの観覧場所しか確保できないであろう。
従来より写真・ビデオ愛好家向けにカメラマン専用エリアが有料で設けられてきたが、事前に前払いで申し込んだ上で当日の午前9時から位置決めのために現地会場に居なければならず、極めて不便でまたその受付並びに割り当て方法も著しく公正を欠くので自己責任で申し込んでいただきたい。2006年は土手斜面中央で地形的にC桟敷を工事できない不定型な中途半端な土地に設けられた。
以上のように大部分が有料指定席となった現在、こうした席には早く到着して場所取りをする必要もないし、ツアー客が殆どなので早くても午後2時を過ぎなければ客は到着しない。そのため桟敷両サイド、後方の一般席のみ場所取りが必要となる(当日午前5時解禁)。
大会プログラム冊子(公式プログラムと表紙に明記)は大曲駅頭の臨時案内所周辺の仮設テント内または会場内の仮設売店で販売しておりぜひとも購入しておきたい。また会場内では行商(?)という形で販売に歩いているのでこれを利用しても良い。他にもプログラム冊子仕様のガイドブック誌が数種類販売されている。
2001年度から、同年に兵庫県で起きた花火見物客の圧死事故を受けて、警察による全国的な花火の群衆警備が見直され、大曲の花火も必要以上の規制が設けられた。その中で観覧客に関わるものは、
・観覧側(駅側)の堤防道路上の通行(観客の歩行)、ならびに座っての観覧の禁止。堤防通路の通行は河川敷に下りる際の横断のみ、というもの。これは堤防道路上に緊急車両の通り道を確保する、という名目である。
・大量の大光量投光器の設置で、花火開催中も点灯しっぱなし。投光器は通行禁止の堤防道路にズラリと並び、斜面のC席の客の頭上から盛大に照らす。さらに斜面を降りた河川敷通路にも一定間隔で並ぶので、花火観覧には重大な支障をきたしている。
・観覧場所上流の大曲橋(金谷橋)と下流姫神橋上での、観覧を禁止。
で、土手上の道路(場合によってはのり面も)をいっさい通行(歩行)させない。というものである。観客はトイレ、買い物などの移動もいったん河川敷に降りて、そこの通路を歩かなければならない(桟敷席の客は専用トイレあり)。この規制に伴い、両橋間の河川敷からは観覧場所確保のためいっさい駐車場、キャンプ場を閉め出した。
花火について
競技はいち煙火業者あたり2発2種類の尺玉割物と創造花火(主にスターマイン)。これを約30業者で競う。合間にスポンサー付きのスターマインが入るが、プログラムのどの辺りに挟まるかはその時によって違うので、進行のアナウンスをよく聞いて対処したい。目玉は地元業者による大会提供ワイドスターマインだ(写真)。「ワイド」というのは1セットのスターマインではなく、数十メートルの間隔をとって一列に何カ所もセットし、同時にあるいは順番に打ち上げるもの。映画のようなワイドスクリーン展開で見せるわけだ。大曲では毎年花火のテーマを決め、それにふさわしいイメージで花火の種類や打ち上げ順を演出、音楽に合わせて約6〜7分に渡り壮大な打ち上げを行う。数カ所から一斉にシンクロで上がる展開には圧倒される。夕刻から行われる全国でも貴重な「昼花火」によるコンクールも楽しみだ。
→ワイドスターマインについて
夜の競技はプログラムに沿ってエントリー順に打ち上げられるのでわかりやすい。また業者や玉名もアナウンスされるので自分なりに採点(100点満点制)してみるのも競技花火大会の楽しみ方のひとつ。
観覧・撮影ガイド
今大会は、エントリーする花火の規模、ならびに業者数はほぼ不変であるが、近年主催者にもコントロール不能なほど観覧客の数(特に団体客など)を中心に規模が肥大化し、順延などの小回りの利かない大会となっている。したがって、当日の雨天が確実でもまず日にち通りに決行している。朝から雨が降っているくらいでは中止は無いと考えよう。そのような天候の予想される場合に観覧を実施するなら、自身と撮影機材には万全の雨対策、防水対策を考えよう。とくに大曲では野外での待ち時間が長くなっているので、着替えを含めて充分な用意をしておきたい。
レンズワークだが、土手の辺り(斜面など)からだと程良いディスタンスとなって撮りやすい。尺玉は下から入れて35ミリ。玉だけなら35〜45。ズームなら微妙に合わせられるが50だと玉の周囲がハミ出す程度だ。前方桟敷席の明かりが入ってうまく雰囲気が出せる。スターマインは普通は50〜75、出品作によっては、35ミリ程度まで必要になる。もちろん縦位置。大会提供のワイドスターマインだが、35の横位置でだいたい収まると思う。28では相当引きになるが少なくとも全体を確実に撮ることができる。好みで。
このような打ち上げ時間の長いプログラムを撮るときは始まる前に(多少残ってても)新品のフイルムを詰め直すもの。くれぐれも途中でフイルムがなくなるような凡プレーは避けたい(35ミリカメラは巻き戻す分だけロスをする。交換している内に終わっちゃうよっ!)。どんどん撮って2〜30カットは必要(私の場合。注 個人差あり)。
終了時間は進行具合や大気状態によってバラツキがある。おおむね21:30〜22:00の間だろう。昨今はNHKの生中継が入るためか、駆け足的な進行(放映時間に突っ込むための)が目に付く。
宿泊・マイカー規制
近県はともかく遠方からの観覧では宿泊を伴うが、大曲市内はまず不可といってよい。秋田市、盛岡市、横手市、角館町、田沢湖町など近隣市町村に相当早くからの予約が必要。また現地にキャンプエリアもあるのでテント持参可(背負ってくる、という意味。山と同じ)。大会終了後に駅から列車に乗るのも簡単ではない。行き先方面別に行列を余儀なくされるし、乗車まで相当の時間がかかると見ておいて間違いない。
近年オートキャンプをしている車が多いが、大会前日や数日前から数台分の駐車場所を占拠して寝泊まりしてしまい、予定台数が止められないことと宿泊行為が問題になった。基本的に河川敷はキャンプ施設ではないので水場を含めそのための専用施設はない。また雄物川で炊事用具の洗い物をするなどマナーの悪いキャンパーも見受けられる。有料化は必然の結果か。なおマイカーについては強力な規制(道路、臨時駐車場の入出庫時間など)あり。最新の情報を要問い合わせ。そもそも車を利用するなら、十分な日程の余裕がないと難しい。前日の早い時間に現地駐車場入りし、翌日ゆっくり帰れるくらいのゆとりが必要だ。当日は大曲インターから会場まで微動だにしない渋滞となるし、花火終了後は翌朝まで車はまったく身動きがとれない、と考えた方がいい。当日陽が昇ってからの現地接近は無駄(駐車場がないか、渋滞のため花火大会が終了してもなおたどり着けないことがある)。だから近隣の街(田沢湖、角館、横手)に車を置いて列車で来た方がよいだろう。
大曲商工会議所
大曲の花火オフィシャルページ
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