ツインリンクもてぎ花火の祭典シリーズ(栃木県・芳賀郡茂木町)
質の高い花火が堪能できる劇場型花火イベント
開催日時 毎年8月14日
打上場所 ツインリンクもてぎオーバルコース内
問い合わせ先 株式会社モビリティランドツインリンクもてぎ
概要
1998年夏期に「花火の祭典」という花火企画を開始して以来、高いエンタテインメント性を追求した花火をグランドスタンドの観客席から観ることができることから「劇場型花火」と称して新春と合わせて年二回の開催イベントとなっている。自動車レースを主に行うサーキットというクローズド環境であることから入場料、駐車料、望む者には有料指定席や特別観覧席を設定し、映画やコンサートのように花火を観るのに対価を支払うという花火イベントでありその意味でも劇場型である。
現在、ツインリンクでは、花火をあしらったイベントは年4回行われているすなわち、
花火の祭典〜新春〜 1月 2日
花火の祭典〜夏〜 8月14日
バルーンイリュージョン 11月22日
クリスマス Lover's Xmas Hanabi 12月23日
である。このうちバルーンイリュージョンについては、花火が使われるものの花火を見せるイベントではないため、主催者側も花火大会的な扱いはしていない。当然ながらこのうち最も規模が大きく主催者が力を入れているのは夏の興行だ。
夏期開催日には既存の場内施設のほか、夏休みの子供たち相手に臨時イベントも多彩に開催されている。また既設の飲食ブースや臨時の移動販売車なども数多く出店しメニューもバラエティに富んでいる(花火大会でよく見られる露天商は一切出店していない)。これらは花火終了後遅くまで営業しているので午前中から一日中家族連れでも楽しめる場所となっている。
飲食に関しては一切困らないが、単価は安くないのでファミリーが朝から晩まで居て好き勝手に飲み食いすれば膨大な出費となるのも事実。だから弁当や水筒持参はもちろん、駐車場から大きなクーラーボックスで自前の飲食物を携えてくるファミリーやグループも多い。
現在では年間に開催されるどのレースイベントよりも大勢の観客がやってくるというサーキット最大の祭りであるといって過言ではない。良質な花火は人を呼ぶのである。車でしか来られない場所だけに、終了後は渋滞で容易に場外にすら出ることは叶わないので、メイン会場近隣で時間をつぶしたりして時間差で退場するようにしたい。
花火についての概要
花火担当は群馬県の菊屋小幡花火店で、知る人ぞ知るトップクラスの花火業者であり、主催者もまた担当煙火店の菊屋小幡花火店を前面に出し、質の高い花火であることを看板に掲げている。花火の祭典〜新春〜は2004年度から夏と同様に菊屋小幡花火店が担当し、2007年度、夏の花火の祭典は無事に10周年を迎え、同年下記のクリスマスの開催日を新規に設けた。
打ち上げはいくつかのステージに分け、進行アナウンスと共にひとつのショーとして繰り広げられる。開始当初は日本煙火芸術協会同人による、昼花火の打ち上げが夕方行われていたが現在は無い。
演出や花火内容は毎回変わっているものの、次のいくつかの目玉プログラムはレギュラー扱いで登場する。
直径500メートルに開発する「二尺玉」は、夏の花火の祭典最大の呼び物である。
中盤の「庭園花火」は小型煙火のことで、グランドスタンド席から庭園を見下ろすように、至近距離のピットレーンで繰り広げられるため花火が迫ってくるような迫力を体感できる。
割物花火の至高といわれる芸術的花火「四重芯変化菊」が観賞できるのも嬉しい。その精密さゆえに年間で十個程度しか生産されない稀少花火である。花火界の常識を覆した五重の輪が開く瞬間は最大の見所といえる。また担当の菊屋小幡花火店による多重芯を含む多種多様な10号割物の数々も見逃せない。
地表にセットした花火玉をそのまま開発させる「地割れスターマイン」は、迫力とともに美しいドーム状に開くのが特徴だ。
有料席について
夏期の花火の祭典がもっとも主力であるだけに、観覧料金は細かく設定されている。販売は指定期日から現地での直売、電話申し込み、ネットで販売される。2008年度の主な有料席は以下のようになっている。詳細な場所や販売情報については主催者ホームページのチケット情報を参照していただきたい。
VIPテラス 6,000円(1000席限定)
VIPスイート 8,000円(400席限定)
A指定席 1,000円
B指定席 500円
観覧券大人(入場料、自由席) 2,000円
観覧券子ども(中学生まで、入場料、自由席) 500円
普通車駐車料金 2,000円
二輪駐車料金 500円
トクトクセット券 5,000円
観覧には最低でも場内に入るための入場料が必要で、それは徒歩で入る場合だ。車で行く場合は、車一台につき必ず駐車券が必要で、無ければ入口ゲートを通過出来ないので場外に駐めるしかない。駐車券は前売りでパーキング台数に合わせて発券枚数が限定されているので注意したい。たいてい前売りで売り切れてしまうので当日売り分は無いと考えよう。当日券で手に入るのは観覧券、指定席券、駐車券とされているが前売りで完売している場合は販売はない。車の場合で二人以上のカップルや家族連れで乗車人数が多い場合は、それぞれが入場券を買うよりは、車一台分の駐車料金と乗車人数分の観覧料金込みのトクトクセット券を購入した方が安上がりだ。指定席に座るためには指定券が別に必要で、この場合は、人数分の入場券+駐車券+人数分の指定席券。またはトクトクセット券+人数分の指定席券。という買い方になる。VIPテラスなど特別席は駐車券と指定席が含まれる。
ちなみに夏以外の花火の祭典では、入場料のみで観覧できる(駐車無料)。
車での入場の場合は、観覧場所までたとえそうとう歩いたとしても入り口ゲートに出来るだけ近い場所に駐車しないと、終了後は容易に場外には出られない。ゲートに近い場所に停めても車を出してゲートを通過するまでに40分〜1時間はかかるだろう。グランドスタンドに近い最深部まで突っ込んでしまうと、日付が変わっても出られないかも知れない。(写真・既設の飲食ブースの一部)
ハイリスク・ハイリターン
花火愛好家の中では茂木ほどリスキーな大会は無いということで知られている。
もともと野外で行われるイベントである花火大会はどこでも気象条件に左右されるというリスクを伴う。しかし茂木観覧は真にギャンブルに近いリスクを伴う。それは花火観覧・駐車は有料で先払いのうえ、このイベントが完全に履行不能でない限り(霧や煙で見えない程度では)払い戻しは無し。そしてメイン観覧席のグランドスタンドが花火打ち上げ時間に順風という条件は滅多にない。夏であれば普通に南の風が吹けば、グランドスタンドは問題なくいい条件なのに極めて風下、灰かぶり、悪気象条件の確立が高いのだ。秋に新春に茂木は最良の観覧席が最良の花火観覧席になる事は珍しい。さらにアクセスもマイカー以外では相当不便な点もリスク要素。
ところが花火そのものは現代の名工・群馬県は菊屋小幡花火店が担当し、間違いなく有料でも文句の付けようがない内容というハイリスク・ハイリターンである。しかしハイリスクを承知でもハイリターンが保証されるわけではない。花火内容は最高峰、しかし観覧条件はもし悪い時に当たれば最低最悪、という最高と最悪が同居している。しかも最高同士が合致することは10年に一度あるかないかというハイリスクとなれば、一度悪い方を経験し、次もまた悪いのではないか?と畏れた愛好家が同日の他の花火大会をチョイスしたとしても、永年のもてぎ観覧者である私から見れば、それは「逃げ」ではなく真っ当で賢明な判断だと思う。
茂木のリスクはこうして主に気象条件を含む観覧コンディションの不安定さにあるのだが、このリスクのある部分は最近は主催者が作りだしているといってもよい。たとえば普通の花火観覧なら風下が嫌なら風上にまわればいい。しかしここでは不可能で、グランドスタンド近辺の指定観覧場所以外での観覧、立ち入りを禁止している。毎年毎回、夏には滅多に風上になったことのないグランドスタンドに客を縛り付けるのはどうにも納得がいかない。
初開催から3〜4年経つ頃にはレースが行われるコース上に至るまであらゆる場所を駐車場にしなければならないほど車が押し寄せるイベントになった。打ち上げが進んでも車が途切れる事無く入場していたほどだった。当然ながらコントロール仕切れず日付が変わっても場内の車がさばききれないほどの大混雑となり、現在は駐車場も改善され、台数が制限されている。
私や私の観覧仲間は、当初は常に常に風下のグランドスタンドを捨てて、東コースのつまり打上の裏手側、保安区域に入らない範囲で少しでも風上に立つような位置を探して観覧してきた。基本的にサーキットなのでコースを取り巻く360度あらゆる方向に仮設スタンドや周回歩道が設けてある。歩くのさえ厭わなければ風に合わせた観覧場所も選ぶことが出来たのだ。
しかしそれが不可能になったのは2003年以降でやはり明石の事故も影響しているのか、突如その年から裏手を含め多くの場所が「立ち入り禁止」ということになった。
観客が立ち入ることの出来る場所、移動出来る範囲を限定することで、警備面も特定の範囲だけに集中させる事ができて客を管理しやすいし、その費用も人員も節約できるというわけだ。
かつてこのイベントが始まった頃は無料入場券、浴衣で来場すれば無料など、とにかく観客の頭数を動員することにやっきとなっていたが、現在では高価な指定席から飛ぶように売れるほどの人気花火イベントとなり、年々そうした有料席価格も上昇気味である。こうしてそれなりの料金を取っているのだから観覧場所を含め企画そのものをもう一度練り直したらいかがかと思う。これほど逆風と雨、霧、雷雨が多いのであるから、本当に夏のこの時期が最適であるのか?そしてどうしても集客しやすいこの時期にやるのなら、観覧客に「風上から自由に見る場所を選ぶ当然の権利」を行使させて欲しいと思う。有料の花火のイベントで花火を綺麗に見られる場所がありながら、それを選べずみすみす煙にまみれなければならないというのはなんとも無念で仕方ない。

第2ターン側D席からの眺め |

第4ターン、ツインリンクホテル側 |

ショーセンター、パドック方向 |

第3ターン側 |
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観覧場所別撮影ガイド
まずどの開催日も、カウントダウンを伴ってスタートするが、これに先駆けて場内の照明を全て落とす。この時手元が見えないくらいに暗くなり、あとはオーロラビジョンや花火そのものの灯りだけが頼りになる。したがって予め花火の設置位置や範囲、方向を明るい内に良く把握しておくことが大切だ。特に二尺筒の位置、10号筒の位置などは見失わないように手近な目印を設けるなどしておこう。
場内レイアウト並びに花火の配置の概要は図の通り。名物の庭園花火、地割れスターマイン、20号に関しては毎回同じ位置の設置だ。
開催ごとの観覧状況は、
花火の祭典〜夏〜
最大の集客を誇るだけに、もっとも多くのエリアが開放される。観客が観覧可能なのはグランドスタンドVIPテラス、A指定、B指定、B自由席とわかれ、第3ターンに向かって年間で最大スペースの仮設スタント自由席C席、E席が開放される。またグランドスタンド北西側(右側)には仮設スタンド自由席D席も開放される。駐車場も最大のエリアを使っている。
花火の祭典〜新春〜、花火の祭典〜クリスマス〜
グランドスタンド指定席、自由席ほか、第3ターン方向仮設スタンドの一部のみ。第2ターン方向の仮設スタンドは閉鎖して立入禁止となる。
グランドスタンドの全ての指定席は、花火のショーセンターであり、全てのワイド系の設置はグランドスタンドの建物に対して正面に相対するように設置される。またパドックレーンでの庭園花火(仕掛けならびに小型煙火系)、その後方の地割れスターマインもまたグランドスタンド正面になる。
しかしながらどこでもそうだが、真っ正面ど真ん中、というのは撮影には一番つらいところで、ここの至近距離ワイドはまず撮るのは難しい。したがって第3ターン(立ち入れる場所の中で、無料でしかもハス位置になるそこそこの間合い)のオーバル角あたり、または反対方向の第2ターン自由D席がだいたいの撮影ポイントとなる(現在は他に立ち入れる場所がない)。仮設スタンドは残念ながら揺れてしまうので撮影には相応しくない。
花火の祭典〜新春〜、花火の祭典〜クリスマス〜も同じように立ち入れる場所がさらに限定され、グランドスタンド右側のD仮設スタンドは閉鎖される。そのためグランドスタンドから第3ターン側、南側の仮設C席までが撮影可能範囲になる。夏以外では夏にA指定席とされる場所のほとんどが自由席扱いになるので撮影場所として使える。ただし正面まわりになるので間合いのリスクはつきまとう。
必ずしもスタンド席にこだわらないのであれば、メインエントランスやその後方の一段高い駐車場など、場内の雰囲気を採り入れた花火写真を撮るにはどこからでも差し障りがない。ただし打ち上げ場所そのものはすり鉢の底のような地形であるためグランドスタンドとの高低差がかなりある。スタンド席以外では下の方が見えず上空で開く花火しか捉えられない。
だいたいの出し物の撮りは、以下のようだがプログラムや花火の構成は毎回違うので、場内アナウンスを良く聞いて対処したい。また、コントロールタワー付近にあるオーロラビジョンにも内容が表示されたりするので注目したい。
第3ターン、つまり南側からの撮りでは、打ち上げ配列に向かって右斜めからのハス構えとなる。打ち上げの配置はだいたい図の通りだが毎回微妙に変わるので、双眼鏡などでよく配置を確かめておこう。
10号単発は単独で28ミリまたは35ミリ、ここは微妙で28では余裕があり、35ではピッチリ過ぎるといった具合か。ここは各自の好みである。全体のレンズワークから考えると、35から上の出番が通常プログラムでは余りないので、カメラ2台なら24と28、または連続カバーできる程度のズームが良いだろうと思う。
正面でなく少し距離を取ったハス位置といってもかなり近い。スターマイン、ワイドスターマイン系は通常28ミリ、7号〜10号入りだと24でも苦しい位だ(全て縦位置)。
20号はさすがに500メートルくらいの距離があるので玉単独なら35ミリ。上から下まで撮って28で納まる。
地割れスターマインは横展開なので、横位置標準ズームで玉の大きさに合わせてズームしながら撮っていくといい。中央から左右に拡がるようにシンメトリーに開花するが、点火されたら打ち切るまでは意外と短時間だ。だから縦に構えたカメラを横にして構図を考えて、などどやっている暇はなく、予め備えておかないと間に合わない。用意していても5カット程度撮れれば良い方だろう。一番外側が10号と次第に開花スケールが大きくなっていくので、旨くズームアウトしながら撮るのがコツ。
庭園花火はかなり横方向となるがこれも標準ズームの範囲だ。パドックレーンの庭園花火とシンクロして後方で単発やスターマインを立体的に合わせることもあるので、フレーミングに注意。
第2ターン、北西からの撮りでは、南側とグランドスタンドを挟んでシンメトリーになるような気がするが、実際は北西側自由D席仮設スタンドはもっと花火に近いので間合いに注意したい。それは第2ターンのオーバルの半径の方が小さいためで、花火設置列の一部はグランドスタンドに対して左側が近い斜めになっているのだ。したがって第2ターン方向では反対側第3ターンに比べると、設置列はより斜めに角度が付き間合いもやや短くなる。ワイド列の左端は、第3ターンに立った時の右端までよりずっと近い。20号筒までの距離も設置場所によるが若干近くなる。
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